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第二十一話 補陀落山鉄舟禅寺を訪ねて
 
補陀落山(ふだらくさん)鉄舟禅寺
  
 
 住  所  静岡県静岡市村松2188 
 
 電  話  054-334-1203 
 
 場  所  JR清水駅から静鉄バス
     忠霊塔行き乗車
     「鉄舟寺」下車(約20分)
     
 入 場 料   大人300円 子供150円 
      (団体割引有り)
 
 
 
 
目 次
 
  今回は、清水では有名な『鉄舟寺』であります。『鉄舟寺』は、山岡鉄舟ゆかりの寺として知れておりますが、実は、その歴史は古く、しかも栄枯盛衰の歴史でありました。また、廃寺となったにもかかわらず、信じられないような文化財を多数所有しております。是非、一度は見学してください。
 『晴れてよし曇り手もよし不二の山 もとの姿はかはらさりけり』
 
  鉄舟寺はもとは久能寺といい、今の久能山にありました。およそ、1300年の昔、推古天皇の御代に、国主久能忠仁(ただひと)によって創立され、後に僧、行基が作った千手観音を安置し、補陀落山(ふだらくさん)久能寺と称したと伝えられます。明治に廃寺となり、その後再興されました。
 
 幕末三舟の一人、山岡鉄舟は、剣、禅、書、すべてに長けていた。戊辰戦争の時、勝海舟の使者として西郷隆盛に会い、江戸城無血開城の段どりをする。
 清水次郎長は、山岡鉄舟と仲が良く『自分の親分は山岡鉄舟』と公言していたそうである。二人の努力無くして、鉄舟寺の再興はなかった。
 
 明治になってから、廃仏毀釈により住職もなく廃寺となった久能寺。建物は解体され高源寺の本堂になったり、阿弥陀如来が一条寺の客仏になったり、踏んだり蹴ったりの久能寺。その久能寺に国宝!!静岡県の国宝を調べたらつい最近の久能山東照宮を入れて、建造物が1件、美術品が11件の全部で12しかありません。よく残っていました。
  
 
 昭和39年(1964)に4代目として入山した香村俊明住職は、所蔵品の整理で、「義経の薄墨(うすずみ)の笛」と添状を見い出し、これの修復に成功しました。国宝の『久能経』よりも貴重な存在であるが、発見が遅かったためか、ようやく 昭和52年に静岡市指定文化財に登録されている。
 
 中村一氏は、豊臣秀吉子飼いの家臣のひとりで,山内一豊、堀尾茂助や加藤清正(寅之助)や福島正則、片桐且元などと伴に家臣の募集に応じた。時々、わき役としてテレビに出るが出世欲の強い人物と思われる。戦功により次々に加増され、天正18年の小田原攻めのときには山中城攻めに参加し,戦後,駿府城主14万5000石となった。豊臣秀次付きの年寄衆のひとりだったが,秀次失脚事件の連座はまぬかれている。関ケ原の戦には東軍に属したところ,突如発病し死去。子一忠が代わって参陣した。
 写真はTV『功名が辻』より
 
 浄瑠璃姫は、三河の国の娘で、奥州下りの牛若丸と一夜の契りを結ぶ。しかし牛若丸は、奥州に行くため悲しい別れとなるが、丁度蒲原にきたところで病に倒れ息絶えてしまう。夢のお告げでことを知った浄瑠璃姫は、かけつけて牛若丸を生き返らせ旅に送り出す。その後、母の形見の『薄墨の笛』は、浄瑠璃姫の亡くなる時、久能寺に納められたと伝えられております。
 
 鉄舟寺には、山岡鉄舟の像もあれば墓もあります。山岡鉄舟が残した書も数え切れないと思われます。その中で、住職が山岡鉄舟ゆかりの品として挙げたのが、高歩不動と呼ばれる不動明王像であります。
 本堂の真ん中に千手観音、左手側に阿弥陀如来、右手に文殊菩薩、その文殊菩薩の前に不動明王があります。写真の右の方です。
 
 
 鉄舟禅寺をを後にして『言い成り地蔵』にお参りしてみました。
 事務所に帰ってからは、①山岡鉄舟の死にざま ②東海大学と鉄舟寺 ③もう一つの義経の笛と題して、調べたことを書いてみました。それから、清水の唯一の国宝『久能寺経』について書き足してみました。
 
 
 静岡県には、絵画として尾形光琳の『紙本金地著色紅梅図』があります。書としては、『法華経(久能寺経)』と『手鑑「翰墨城」( てかがみ「かんぼくじょう」)』それに『聖武天皇詔勅』があります。
 国宝に指定されている刀剣類は、全部で5本あります。薙刀と短刀が1本づつ、太刀が3本であります。
 写真は、久能山の真経(さねつね)。
  
 
 
 工芸品としては、『色絵藤花文茶壺』という壺と『梅蒔絵手箱』という手箱あります。建物は、最近国宝に指定されたばかりの『久能山東照宮 社殿』があります。
 さて、静岡県の国宝ですが、実は私は久能山東照宮の社殿以外の実物を見たことがありません。一度これを機会に国宝めぐりでもしてみようかと思います。
 
 
 
 
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税理士法人森田いそべ会計
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代表 森田行泰
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