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 4.静岡市埋蔵文化センターを訪ねて
 
(清水歴史探訪より)
 
 神明山古墳から発見された副葬品などは、現在、清水区横砂東町にある静岡市埋蔵文化財センターに収蔵され、一部が展示されています。
 「神明山4号墳、先ほど石室が残っていた古墳、その古墳から出た出土物の一部を展示しています。」
 「どんな物が出てきたんでしょうか。」
 「はい、実際にですね、今展示してる物を先にご説明させていただきますと、首飾りとかの装飾品ですね。それから耳飾り。
 それと当時の身分の高い方は馬に乗ってますけれども、その馬の飾りに使われる雲珠(うず)と呼ばれる装飾品ですね。
 で、馬に鈴が付けられます。馬の鈴と書いて“ばれい”と読みますけれども、その馬鈴が出土しています。
 この馬鈴がですね、全国的にも珍しいぐらい大きな馬鈴でして、さらにですね、その鈴ですので音が鳴りますけれども、その中に塊ではなくて小さい鈴が入っています。鈴が入れ子(いれこ)になっている状態で、珍しい物が今3点出土しています。」
「大人の握りこぶしよりも1回りぐらい大きいですね。」
 「そうですね。かなり大きな物で全国的にも珍しいような大きさですので、身分が高い方がそこに埋葬されていたんだなっていうのが分かります。で、それ以外にですね、刀類が出ています。実際にはここの展示の中には刀の一部、一番先端に付けられる丸い輪っかの部分、環頭(かんとう)と言いますけれどもその部分が展示してあるだけですけれども、それ以外にこういう飾りの付いた刀っていうのが3つ出ています。
須恵器(すえき)について
 
 須恵器(すえき)は、日本で古墳時代から平安時代まで生産された陶質土器(炻器)である。青灰色で硬い。同時期の土師器(はじき)とは色と質で明瞭に区別できるが、一部に中間的なものもある。
 須恵器の起源は朝鮮半島とされるが、用語としては日本で製作された還元焔(かんげんえん)焼成の硬質の焼物だけを須恵器という。(朝鮮半島のものは、普通名詞的に陶質土器と呼ばれる)
 土師器までの土器が日本列島固有の特徴(紐状の粘土を積み上げる)を色濃く残しているのに対し、須恵器は全く異なる技術(ろくろ技術)を用い、登窯と呼ばれる地下式・半地下式の窯を用いて還元炎により焼いて製作された。
 それからこの時代の土器で言いますと、須恵器(すえき)という焼き物で灰色の肌を持ったかなり硬質の焼き物、この時代になりますと窯で須恵器を焼かれるようになります。それまでは800度ぐらいの低温で野焼きされた土器だったので、オレンジ色とか茶色とかをしてたんですけれども、この時代になりますと1100度、1200度ぐらいの温度で窯で焼かれますので、こういった硬質、固いですね、灰色をした土器というのが出てまいりますけれども、それを須恵器と言いますが須恵器も何点か出土しておりまして、その1点を展示しています。」
 「技術というのが進歩していく時代だったわけですか。」
 「ええ、そうですね。実際に中国、朝鮮半島から伝わってきた技術というのが、その前の時代、弥生時代からもそうなんですけれども、順に我が国にも伝わってきていろんな物が様変わりしていく時代になりますね。」
 「この材質としては、例えばこの馬鈴なんていうのはどんな材質なんですか。」
 「はい、これは銅でできています。それ以外の物も銅でできた物もありますし、あと鉄ですね、それに金メッキされた物とかが多いですね。」
 「金メッキが出来たんですか。」
 
 「そうですね。先ほど言いました馬を飾る装飾品として雲珠とかっていうのがありますけれども、それとか耳飾りなどは金メッキがされています。こういう古墳などに埋葬されるような物に見られるわけですけれども、高級品ですね。」
 
 「ここに展示されていない物でも、色々な物が出てきているわけなんですね。」
 
 「ええ、そうですね。鎧兜(よろいかぶと)、甲冑(かっちゅう)と呼ばれる物ですね、が出たり飾りがされている刀が出たり、あと鉄製品で言いますと弓矢の先に付ける鉄鏃(てつぞく)矢尻の部分になりますけれども、そういった物もたくさん出ています。
 特に鎧兜、甲冑についてはですね、静岡県内でも鎧と兜がセットで出ているのはここと磐田市の五色塚古墳(ごしきづかこふん)っていうのがあるんですけれども、そちらの2例しかないです。
 鎧兜で言いましても4例ぐらいしかなくてですね、かなり珍しい物になります。
 戦がですね、されたかどうかっていうのははっきりは分からないんですけれども、身分が高い人についてはですね、馬に乗って鎧を身に着けてですね、人によっては鎧も兜もって事になるんですけれども、身に着けていたという形でですね、高い身分を示す物であるという風に考えられています。
 権力の象徴と言いますか、で身に着けられているっていうことになろうかと思いますね。」
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税理士法人森田いそべ会計
〒424-0816
静岡市清水区真砂町4-23
TEL.054-364-0891
代表 森田行泰
税理士
社員 磯部和明
公認会計士・税理士

1.各種税務相談・税務申告
2.記帳業務
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■東海税理士会所属
■日本公認会計士協会所属
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